この何気ない一日のキセキ

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アラフィフ主婦が『今を楽しく、気楽に生きる』ために今から人生を再始動させていくブログ

24時間防災訓練をやってみた#2 食事

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テーブルとガスバーナーの写真

 こんにちは、”ふたり暮らし”のReiです。
前回に引き続き、先日一人でおこなった24時間防災訓練の記事になります。

今回は『食事』にまつわるあれこれを記録しておこうと思います。
食べ物や水を備蓄したりストックしながら使っていくローリングストックをしたり、そんな人も多いと思います。

我が家でも、防災用備蓄として置いているものの他に、日持ちのする缶詰や乾物、麺類などを普段消費しながら、なくなる頃に買い足す方法をとっています。
週一回しか買い物に行かない、お店の数が限られている、といった習慣や地域性からもある程度のストックがあるほうが生活がしやすいです。

特に今は外出制限などもありますので、なおさらです。
コロナ禍になって備蓄の必要性を感じた、という声も見聞きしたりします。

前置きが長くなってしまいました。

火を使う

 避難所生活をされているのをニュースなどで見る機会がありますが、最初の頃はパンやおにぎり、日にちが経つにつれてお弁当や温かな料理が提供されたりするように思います。(実際に避難生活をしたことがないので、あくまでも印象です。)
私が今備蓄している物の中でも、水だけで調理できたりそのまま食べたりできるものもあります。
今回は道具が使いこなせるかも目的のひとつなので、火を使ってみます。

我が家が持っているコンロは、カセットコンロ(お鍋するときによく見るあれです)と、持ち運びに簡単なバーナーの二種類です。
今回はバーナーを使いました。普段私はそれを使わないことと、非常持ち出し用の箱にはコンパクトなバーナーを入れているので、使い慣れる事を目的に使用しました。

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今回使ったバーナー(岩谷産業のカセットガスジュニアコンパクトバーナー)

この製品は屋外専用品となります。屋外専用品の特徴は以下の通りです。
*転倒防止装置
*立ち消え安全装置
*不完全燃焼防止装置
が付いていない製品があるとのことです。
ですから、屋内で使用することはできません。また室内専用品であっても密閉空間(テントなど)での使用はできないとされています(岩谷産業さんの公式サイトより抜粋)。

避難所の建物内では火を使う事は出来ないでしょうから、使うとすれば屋外に出て使用する想定ですね。
今回は室内で使用しましたが、窓を開けて換気すること、転倒などに十分注意しながら使用しました。一酸化炭素警報器も併せて作動させておきました。

アルファ米を食べる

 今回初めてアルファ米を食べました。

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尾西アルファ米

 ご飯以外におかずを食べないつもりでしたので、「五目ごはん」をチョイスしました。
袋の中にはスプーンと脱酸素剤が入っていますので、お湯を注ぐ前に忘れずに出します。

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尾西アルファ米の中身

完全に乾燥されたお米と具材が入っています。

戦国時代の乾飯(ほしいい)みたい

これに湯を入れて、15分待ちます。水を注ぐ場合は、60分です。
この待ち時間が長く感じました( ;∀;)
お腹が空いていたんですね。
(特に水を入れる場合は)食事の時間、お腹の空く時間を逆算して準備する必要がありそうです。

食べた感想としては、私にとっては味が濃く感じました。それとお米が少し硬いです。よく噛むことになるので、満足感は得られると思います。お子さんや高齢者、歯の悪い人、消化の悪い人は湯の量を多くして柔らかくした方がよさそうです。

量は260gありますので、これ一袋だけで私は満腹になりました。
日中体力を使う労働をしたとき(被災した前提だと片付けで多くの人がそういう状況と想像します)や体の大きな人、普段からたくさん食べる人にとっては、これだけでは満足できないかもしれません。

汁なしラーメンを食べる

翌日のお昼は、ラーメンにしました。ラーメンはローリングストックとして家に置いてあります。ここで問題なのが、ラーメンのスープ。
私も時々は飲んだり飲み干したりすることもありますが、飲まない場合は被災時には廃棄にも困ると思います。流す場所があったとしても水を流すことができないので、その後の臭いの問題や害虫の問題もありそうです。
今回は汁なしに挑戦してみました。
水の節約目的も兼ねて、事前に水で麺をふやかしました。

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ラーメンを水でふやかす写真

ラーメンを入れている袋は何?

あっ!言い忘れていました。これは『アイラップ』という袋です。

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アイラップの外装

この袋に食材を直接入れて、加熱調理ができるものです。
私はこの製品を最近次の動画を観て知りました。
この動画は阪神淡路大震災で被災経験のある人の動画です。
Mr SYUさんの動画→https://youtu.be/AvliCDYI4lk
防災に役立つ道具やアイラップの活用法について語られています。

 ここでハードルを感じたことは、これを『直接加熱する』という事です。
昔からある商品ですし、調べると普段から活用されてアイラップの専用レシピなどもたくさん出てきます。それで何か問題が生じる事はなさそうなのですが、私はどうしても抵抗を感じました。

加熱することで、何か有害な物質が溶け出ないのか?という疑念がぬぐえませんでした。
また、アイラップの外装の注意書きを読みますと、鍋肌に袋が直接当たると袋が溶ける事があり、お皿を敷いて袋を鍋に入れるようにと書いてあります。
災害時はそう言った陶器製のお皿などは用意できないこともあるかと思いますので、どうしたものかと悩みました。

そこで、実際には加熱せずに湯を沸かして湯煎だけすることにしました。

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湯を沸かしラーメンを湯煎する

深めのコッヘルに湯を沸かし、アイラップに入れたふやかし済みのラーメンを袋ごと湯の中へ。
それをフリースで包み保温しました。
10分ほど置いてから、食べました。

思ったより温まってない( ;∀;)

もう少し時間を置いた方が良かったかも。もしくはやはり加熱必須かな?と思います。
そして、スープ問題。粉末スープの素を半分くらい麺にかけてシャカシャカと袋を振りました。かなり濃い味に仕上がりました。これは好みの問題でもありますが、最初は少なめに振りかけた方がよさそうです。

嗜好品が欲しくなる

私は普段から朝は食べない(お腹がとても空いていたら食べます)ので、一日2食の生活です。ですが、朝と毎食後にコーヒーやカフェオレを飲む習慣があり、防災訓練の途中も無性にコーヒーが飲みたかったです。
防災グッズにはコーヒーは入れておらず、家から持ち出せたなら飲むことは可能です。
今回は家にあるものを飲みました。
持ち出せないことも考えて、そういった嗜好品の類も備蓄品として準備してあると、心の癒しになるのでは?と感じました。

20時間が経過する頃、寒さや睡眠不足と緊張からくる疲れで、甘いものが食べたくなりました。これに対してはリュックと共に持ち出すサコッシュにアーモンドや飴玉、ようかんを入れていましたので、それを食べました。

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備蓄用のようかん

写真のようかんはスポーツようかんで、さほど保存期間が長くありません。登山と併用して使うために購入しています。これとは別のようかんでは、5年間保存できるような商品もあります。

嗜好品の類はあった方が絶対にいいと思いました。今回は訓練だし、24時間だけでしたが、嗜好品がある事で心身ともに助けられた気がします。
ほっこりする、安心する、糖分で元気がでる、などの効果が得られたと思います。たったこれだけの訓練でそうであるならば、実際に災害にあったら今回の何倍もそれを感じそうです。甘いものと一緒にコーヒーも備蓄に加えようと思います。

安全のために

今回屋内で、屋外用のバーナーを使用しました。今後記事にする予定ですが、ガス缶で作動するストーブも使いました。
窓を開ける事は出来ますが、電気が無いと換気扇を回して強制的に換気することができません。室内で火器を使用するに当たって、一酸化炭素警報器を購入しました。

これはキャンプのために購入したものです。たとえ屋外のテントであってもその危険は伴うからです。一酸化炭素は無臭であり、知らない間に蓄積されていきますから、とても危険だと認識しています。
高濃度の場合、数秒レベルの短時間で体の自由を奪われ、他者へ知らせるまもなく死に至る危険なものです。

消費者庁一酸化炭素中毒に関する記事のリンクです↓
https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/activity_report/pdf/160923_advice.pdf

一酸化炭素は空気より軽いので上方から溜まる性質があるため、警報器は自分の身長より高いところに取り付けます。我が家は賃貸なので直接壁に穴をあけて取り付けることが難しいので、ぶら下げる事にしました。

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一酸化炭素警報器

事前に、車の排気ガスを機械に当てて、作動するかを確認しました。数秒で37PPMを示しました。値が正確かを知る術はないのですが、反応することを確認できました。

火気使用中は窓を開けていたこともあってか、値が0を上回る事はありませんでした。

警報器で気をつけたいのは、値が正確かを確認できない事、警報器の種類にもよりますが『○○PPMが何時間以上』でアラームが鳴る設定だという事です。

0を越えたらアラームが鳴るのではないという事は、気をつけたいポイントです。
低い濃度であっても体格や体調により中毒症状に差が出る事は否めませんので、火器を使用している間は警報器の値の変化に十分気をつける必要がありそうです。
値が正確か判断できないこともあり、違う種類の警報器を併用して使用することも考慮した方が良いのかもしれません。

火器を使用するときは、外で行う事がベストだと思います。

その他感じたこと

食器や箸

今回の訓練では備蓄している紙皿を使いませんでした。(買い足すのが勿体ないと感じたからで、特別な理由はありません。)
しかし、備蓄している中に紙コップはありませんでした。
そして皿よりコップの方がよく使います。さらに、コップをずっとテーブルの上に出しておくことは衛生上もあまりよくないなと感じました。そこで生活するわけですから、知らず知らずに埃をかぶります。適度に洗いたくなります。紙コップも備蓄が必要かな?と感じました。

お箸やスプーン類も一定量の備蓄品を用意しています。しかし、実際の場面ではお箸やスプーンを使い捨てにするのにも勇気がいるなと感じました。

被災生活がいつまで続くかわからない・支援物資が届くかわからない中、限りある備蓄品をどう使うか?と思ったのです。普段なら割りばしを使った場合、一回使用したら捨てます。
でも捨ててしまったら、足りなくなったらどうしようと不安が襲います。使い捨てないものを買うか?とも思いましたが、水が貴重な中きれいに洗えるか不明だと思います。

今回の対策としては、食器をアルコールで拭くという選択をしましたが、アルコールだって有限です。
そういう意味では、今回食べた尾西アルファ米はスプーン付きでしたので、そういった製品を選んでおくということも必要なことなのかも…と思いました。

蛇口から水が出ないということ

普段は水道をひねれば水が出ます。なんとありがたいことなのだろうと今回切実に思いました。
まず、手が洗えません。冬でしたので汗をかくこともなく、一日お風呂に入れないことでそこまで不快には感じませんでしたが、とにかく手を洗いたくなりました。
トイレの後や食事の時はジェルタイプのアルコールやウェットティッシュを使いました。それでもやはり「手を洗いたい」と思ってしまいました。

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左:食器用に使ったアルコール 右:手指消毒用アルコール

私は最初、48時間の訓練にするかもと考えていたので、ウォーターサーバーに6ℓのお水を入れました。
我が家の備蓄水は12ℓで、ふたりで三日間分を想定していました。

夏場でもないのに水分を摂っていたし、歯磨きや洗面に少し水を使っただけで終わってみると24時間でひとりで2.2ℓの水分を消費していました。それでも飲用する水分は少し我慢しました。

なので、一人一日2ℓでは、やや不十分だということです。
快適な生活は目指さずとも、水は生きるために必要で、2ℓでは心もとないということが分かりました。

ゴミは袋に

 これは癖によるものですが、台所の作業スペースに落ちた食品などを捨てる時に、私はいつも流しにポイっと落とす癖があります。
今回もラーメンを作りながら、落ちたラーメンをポイっと無意識に流しに捨てました。
食べ終わって、流しに行ってみると↓こんな感じになっていました↓。

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流しに落とした残骸たち

これを普段なら水流でゴミ受けに流してしまうところです。水が使えないので、それもできません。もう拾うしかありません。
これらを放置することは、匂いや害虫問題になります。自宅なら困るのは自分だけですが、避難所などでは周りの人へ迷惑をかけますし、トラブルの原因にもなりかねません。無意識って怖いので、充分注意しようと思いました。

まとめ

「火器を使って防災備蓄品を食べてみる」という自分なりの目標は達成できました。

備蓄品や備蓄量に関しては、少し修正が必要かもしれないと感じています。
特に水の備蓄量が少ないと思います。ご飯を作るのにも使用しますので、水は多めに備蓄しておくほうが良いと感じました。

ゴールをどこに設定するかにもよるかと思います。快適に過ごすために備蓄するのか、命をつなぐために備蓄するのか、そのゴールによっても備蓄品やその量に変化が出ると思います。

また、災害時という特殊な状況下になったら、普段より疲れたり緊張したりしてしましそうです。そんな時に力になり、やすらぎになるものの一つが食事だと思います。
災害の発生から時間が経つにつれ、食事にはそういう役割が生まれてくるのではないかと感じます。水と同じくらい大切なのかもしれないと感じる24時間でした。

今回も長文を最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた次回。

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