この何気ない一日のキセキ

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アラフィフ主婦が『今を楽しく、気楽に生きる』ために今から人生を再始動させていくブログ

畑の顛末

成長途中のキャベツ


コロナ禍になって、巷では地方への移住やアウトドアがブームとなった。
家庭菜園や、市民農園を借りて野菜を作るのも人気だと聞く。

 

昨年の秋、義母の畑の一角を借りて、野菜を数種類植えてみた。
白菜・水菜・キャベツ・ブロッコリー・玉ねぎ・そら豆など。

その前の年には、夏野菜と共に土壌改良の目的で、大麦やセスバニアといった緑肥植物を育てた。

予定のない週末には夫婦そろって草取りや水やりに行ったが、夫の出張が多かったこともあり”毎週”というわけにはいかなかった。

義母の畑は元々は田んぼで、水はけが悪く、土も痩せている。私たち夫婦は「出来るだけ化学肥料を使わずに野菜作りをしたい」という思いがあり、最初の数年は(粘土か?石か?)というほどの土を改良するために、育たなくても仕方ないくらいの気持ちで栽培を始めた。
その思いは、義母に何度となく説明している。

一昨年の夏は、少しの野菜が収穫できたものの、緑肥植物は成長過程で刈り取られることになった。
正しく言うと、刈り取ったのは私たちだが、『お盆前に草刈りをする』という風習とご近所の目に義母が耐え切れず、

「早く刈り取って欲しい」

と言われたためだ。

去年から今年にかけてはどうだったかというと、野菜は殆んど育たなかった。義母曰く、

「絶対的な肥料不足」

らしい。
それでも少しづつ成長する野菜の姿を見るのが嬉しく、今年に入って一月の終わり、畑の様子を見に行った時のこと。

 

畑に入ると何だか異様な雰囲気。
そして、すぐに、その原因に気がついた。
除草剤が撒いてあった。

 

除草剤で枯れたものと、季節が変わって枯れたものでは、色焼けの具合が違って見えるものだ。それは、畑の入り口から畝の際まで撒かれた形跡があった。

 

ガックリ。

 

そして、一気に畑への気持ちが冷め、義母への怒りが込み上げる。
それと同時に、諦めの気持ちも。
「もうここでは、自分の好きなようにはできないのだ」と悟った…みたいな感じ。

我々にも問題がある。こまめに草刈りをしなかったから。したくてもできなかった、ともいえるのだが、皆まで言うと、義母への不満大会みたいになってしまうので、ここでは差し控える(笑)

何より嫌だったこと。除草剤を撒いたことを義母が絶対に言わず、おくびにも出さないこと。ただただ、

「雑草を根絶やしにしたいの。そうしなければ、ジャガイモが植えられない」

とだけ言った。

義母よ。雑草が根絶やしになるくらいなら、野菜なんて育たないだろうよ…
と言いたかったが、言わずにおいた。

もう義母の土地なのだから、お好きにどうぞ。
言われたときは草刈り手伝います。
というスタンスを取ろう。

 

でも、心のどこかで『畑で野菜を育てたい』という夢が諦めきれない自分もいるんだな。

 

義母の畑は、家庭菜園をするには余りある300坪以上の広さがあって、水道もないから水やりも思うようにできないという、難点だらけの畑だった。

そのことも併せて考えると、どこかに
小さな家と小さな庭のついた土地を買おうかしら…
などと妄想がススムのであった。

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