健診結果が要精密検査だった時に思ったこと
今年も残すところ、あとひと月になろうとしている。
すこし今年を振り返ると、叔母や私より10歳も若い知人の訃報が届き、私自身がコロナに感染したり、健康診断で要精密検査の判定を受けたりと、病気や死というものについて考える機会が多かった。
いつもそんなことを考えてばかりいるわけではないけれど。
今日は、健康診断で要精密検査だった時の話。
夫の会社の保険組合のおかげで、専業主婦の私でも毎年健康診断が無料で受けられる。
なんてありがたいこと。
今年の健康診断の結果が、10月の中頃に届いた。
検査項目の一つが、要精密検査だった。
頭をよぎったのは、”がんかも知れない”と言う事。私の両親は二人ともがんだし、今や二人に一人はがんになる時代、それほどの驚きはなかった。
だが、どうだかわからない、という状況のなんと苦しいことか。
検査を受けるまでの数日間、いろいろなことが頭を占領した。
実のところ、死ぬことは怖いとは思っていない。
でも何かが怖くて不安。
何だろう…と考えた結果、私はまだ準備ができていないから、不安なのだと気がついた。準備とは自分の後始末のこと。
もしがんだったら?と思ったとき、「まず何をするか」考えてみた。
一番に思いついたのが、『遺影を撮ろう』
その次は、『夫がご飯を食べて行けるように、レシピ帳を作ろう』だった。
遺影は別に飾ってくれなくてもいいけれど、写真を見るとその人のことを思い出したりする。
もし、夫が私の死後に見る写真が「私らしくて元気な私」「私との思い出がよみがえる写真」だったらいいなと思った。
見てくれるなら…の話なんだけどww
レシピ帳は、夫は料理が全然できないから、あったらいいなと思った。
簡単で仕事から帰って来ても作れそうなもので、栄養がとれるもの。
そんなレシピをまとめておきたいと思った。
夫より早くに死んだら、別に夫にはその後独身を貫いてほしいとも思っていない。何なら早く一緒に歩む人を見つけてほしいとさえ思う。そうなったら、遺影もレシピ帳も用無しだ。
ところで、検査の結果が出て、がんではないとわかり、冷静になっとところでもう一度考えてみた。
これって、べつにがんとわかってからやる事でもないんじゃないか?
写真は数年に一度、撮るようにしておけばいいし、レシピだって毎日作ってるご飯をコツコツ書き溜めれば良いんじゃないか?ってこと。
そうだわ!
病気で死ぬとは限らないしね。
”準備”って人によっていろいろあると思うけれど、より良く楽しく生きるために、私なりの準備を進めておきたいと思う出来事だった。